2025-04-04

職業訓練校への入所は見送り

失業給付の延長のために職業訓練校への入所を検討していましたが、ひとまず見送ることにしました。理由は4つあります。

1. 訓練内容への興味の無さ

職業訓練にはいろいろなコースがあります。自分が通おうとしていたのは、ものづくりの技能系の訓練でした。訓練の見学会にも出席して、ものづくりの面白さを感じる部分もあるにはあったのですが、今からこの技能を習得して、キャリアチェンジしようという気にはなれませんでした。

卒業後に就職できる仕事の給与も調べてみました。人手不足の業種とはいえ、年収400万円程度です。50代未経験という立場であれば、それでも十分な待遇ではありますが、一応はFI(経済的な自立)を達成している立場からすると、残念ながら薄給だと思ってしまいます。

2. 失業給付延長の時給換算

今回は雇用保険の加入期間が5年未満、かつ自己都合退職のため、失業給付は90日でした。
職業訓練に通っている間は失業給付期間が延長されるため、失業給付が180日になります。自分の場合、失業給付は1日あたり8635円になるので、90日分の777,150円が追加でもらえる計算になります。

しかしながら、何もしなくてもらえる777,150円と、半年間、興味のない学校に通って得られる1,554,300円のどちらが得かというと、微妙です。学校は一日約6時間の授業があり、学校までの通学時間を含めると拘束時間は8時間になります。半年間で960時間です。777,150円を960時間で割ると、時給は809円です。

自由な時間を得るために仕事を捨ててFIREしたのに、その時間を1時間あたり809円で売ってしまうのはもったいないですね。

3. 職業訓練校への申し訳無さ

職業訓練校は税金で運営されています。その目的は失業者に再就職してもらうことです。
各訓練校は卒業生の就職率という指標で評価されるため、学生を就職させるためのプレッシャーは相当強いようです。

就職する/しないは最終的には個人の判断なので、訓練を受けるだけ受けて就職しないという選択肢はもちろんありますが、それなりに図太い精神力が必要とされるでしょう。実際、自分の場合は2023年に退職した後も転職エージェントにチヤホヤされてうっかり就職してしまったので、今回も訓練校の職員のプレッシャーに負けて就職してしまうリスクがあります。

「君子、危うきに近寄らず」の精神が重要です。

4. 時節を待つべき

ここまで考えてきたものの、職業訓練校への入学という道は、まだ捨ててはいません。その理由の一つは、失業給付が切れる直前に申し込んだ方が得だということです。失業給付期間が90日残っている状態で半年間の職業訓練を受けた場合、もともともらえる予定の90日間と期間が被ってしまって、実質90日間の延長になります。ところが、30日残っている状態であれば、実質150日間の延長になります。

もう一つの理由は、FIRE後にこれからやりたいことを見極めるべきだということです。
特に何もやりたいことがなければ、再就職も視野に入れて職業訓練に行くのも良いでしょうし、たとえダラダラするだけの毎日であっても、それが自分の望む形であったのであれば、時間を安値で切り売りすべきではないと考えます。


1 件のコメント:

  1. 自分も職業訓練の見学は行ったけど興味のあるコースが無く入所しなかった事を思い出しました。

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